マンガでわかる「経営力向上計画」

マンガでわかる経営力向上計画
経営力向上計画とは、中小企業・小規模事業者等が「会社の経営力を上げるためにやること」を計画書にまとめ、国(所管省庁)から認定を受ける制度です。認定されると、税制や金融などの支援を受けやすくなります。
経営力向上の取り組みには、人材育成、財務管理、コスト削減、生産性向上、DX(デジタル化)などがあります。今回は、この経営力向上計画の概要やメリットについてご紹介します。

経営力向上計画の申請にあたっての注意点

 経営力向上計画は、「中小企業等経営強化法」という法律に基づいた制度です。認定を受けると、計画実行のための税制、金融、法的な支援を受けることができます。
はじめに、経営力向上計画の認定にあたって注意すべきポイントについてご説明します。

事業者の業種によって、計画の提出先は異なる

経営力向上計画の提出先(管轄省庁)は、事業分野(業種)によって異なります。製造業・卸売業・小売業・サービス業は経済産業省、建設業は建設省、農業は農林水産省、飲食業・宿泊業・介護福祉ならば厚生労働省が管轄省庁です。申請にあたっては、「事業分野と提出先」を、必ず確認してください。
※不動産取得税の軽減措置を受ける場合は都道府県経由での提出となります。 
※中小企業庁では経営力向上計画の申請は受け付けておりません。
 

受けたい支援によって、提出種類は異なる

経営力向上計画に認定されると、税制措置・金融支援・法的支援を受けることができますが、受けたい支援によって、提出書類や申請先が異なることがあります。申請前に、どんな支援を受けたいのかを検討して、「支援措置活用の手引き」等で確認してください。
税制措置 認定計画に基づき取得した一定の設備や不動産について、法人税や不動産取得税等の特例措置を受けることができます。ただし、設備の購入は原則として「計画認定後に取得」する必要があります。
金融支援 政策金融機関の低利融資、民間金融機関の融資に対する信用保証、債務保証等の資金調達に関する支援を受けることができます。
法的支援 業法上の許認可の承継の特例、組合の発起人数に関する特例、事業譲渡の際の免責的債務引受に関する特例措置を受けることができます。
 
 
▶ 経営力向上支援(手引き等)

電子申請の場合には、GビズIDのアカウントが必要

経営力向上計画の申請方法は、提出先によって、①電子申請のみ受付、②書類送付のみ受付、③電子申請・書類送付のどちらも可、など異なります。近年は電子申請が増えつつあります。
経営力向上計画プラットフォーム」での電子申請では、GビズIDのアカウントが必要になります。GビズIDプライムの申請・承認には、2週間程度かかる場合があるので、早めに取得してください。
 
▶ 経営力向上計画プラットフォーム

経営力向上計画を、「事業計画の入口」として活用

事業計画は、会社にとって「目標(目的地)」に到達するための地図」のような存在であり、会社の成長や発展に欠かせないものです。しかし中小企業・小規模事業者のなかには、事業計画を策定していない事業者も少なくありません。
経営力向上計画は「これから会社の力を高めるために、何をどう改善していくか」を簡潔にまとめた事業計画であり、はじめて計画を策定するという事業者も取り組みやすいものになっています。

計画書のフォーマットがシンプルで作成しやすい

事業計画書には決められたフォーマットがないため、「どのように作成すれば良いか分からない」という事業者もいるかもしれません。
経営力向上計画は、①企業の概要、②現状認識(課題・業況)、③経営力向上の目標、④経営力向上の具体的な取り組みを、簡潔(申請用紙3枚程度)にまとめた事業計画です。
人材育成・財務管理・コスト削減・生産性向上・DX(デジタル化)などの取り組みについて、具体的な方法と目標を明確にすることが求められるため、実効性の高い事業計画を策定することができます。

事業分野(業種)の指針に基づいた計画を策定

中小企業等経営強化法では、事業分野(業種)ごとに、業況・課題・生産性向上の方法等を示した「指針」が用意されています。経営力向上計画では、取り組む事業分野(業種等)の「指針」を踏まえて、自社の事業(業種)にあわせた事業計画を策定していきます。
また計画の策定にあたって、認定経営革新等支援機関(商工会・商工会議所や地域金融機関等)の支を受けることもできます。
 
▶ 事業分野別指針及び基本方針

経営力向上計画と補助金について

補助金によっては、経営力向上計画の認定を受けていると、審査が有利になる場合(加点措置)があります。補助金による設備投資をする際に、税制措置などの支援を受けることもできます。
また補助金の事業計画を作成する時にも、経営力向上計画を作成した経験は役立ちます。

経営力向上計画と経営革新計画の違いについて

経営力向上計画と名前が似たものに、「経営革新計画」があります。どちらの計画も認定・承認を受けることで、様々な支援を受けることができますが、その目的は異なります。どちらか一方だけでなく、目的・内容が合致すれば両方の計画を申請することも可能です。
以下に、両制度の主な違いについて整理します。
計画名 経営力向上計画 経営革新計画
目的 人材育成・コスト管理・財務管理・設備投資などで、既存事業の経営力を底上げする計画 新商品・新技術・新サービスなどの新たな取組みにより経営の向上を図る計画 
認定/承認 国(事業分野別の主務大臣)が認定 都道府県(または国)が承認
代表的な支援 税制・金融・法的支援など補助金の加点(補助金による) 金融・販路開拓など補助金の加点(補助金による)
こんな時に 生産設備・デジタル化などにより、効率化や生産性を高めたい 新しい商品や新サービス、新分野などに挑戦したい

 
▶ 経営革新支援

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