生産性向上とは｜補助金活用ナビ(中小機構)

生産性向上とは

生産性向上とは、「企業や組織が効率を高め、限られた資源で最大限の成果を達成すること」です。
つまり、少ない労働力でより多くの利益や商品を生み出すことができれば、生産性が向上したと言えます。
限られた人手を活用して企業を成長させるためには、生産性向上が不可欠です。

生産性向上を目指すためには、生産性とは何かを理解し、適切な施策を行うことが必要です。
ただし、生産性向上について理解せずに、表面的な施策だけを行うと、一部の社員に長時間労働を強いるなど、逆に生産性を低下させてしまう可能性があります。

生産性とは

生産性とは、「コストに対する成果量の比率」のことです。
ここでのコストとは、労働力（人数・時間）や資本（原材料費・設備）などを指し、成果量とは得られた利益や生産されたサービス・商品の量を指します。
生産性は次の計算式で算出されます。

生産性の計算方法

生産性＝（産出）アウトプット（生産量や付加価値額などの成果）／（投入）インプット（働く人数や時間、各種の設備など）

生産性は上記の計算式で産出されるため、アウトプットを増やし、インプットを減らすことで向上します。
アウトプットを増やすとは、生み出せる利益や製品の量を増やすことです。
同じ人数でより多くの製品を作れるようになれば、生産性は向上します。
インプットを減らすとは、必要な労働力や時間を減らすことです。
例えば、従業員100人で1,000台の車を生産していた工場が、50人で同じ1,000台を生産できるようになれば、生産性が向上したことになります。

生産性向上が重要な理由

企業が利益を増やすためには、生産性向上が重要です。製品を生み出すには、人件費や原材料費などのコストがかかります。
どんなに多くの製品を作っても、利益よりコストが高ければ、利益は出ません。コストに対して多くの利益を生むためには、生産性向上が不可欠です。

日本は他国と比べて生産性が低い

公益財団法人日本生産性本部の「労働生産性の国際比較 2023」によると、日本の一人当たり労働生産性は、OECD 加盟38カ国中31位。

30年近く前の話になりますが、1990年代前半から半ばにかけて、日本の国民1人当たりGDPは、先進国の中で米国に次ぐ高い水準にあり、1996年にはOECD加盟国中で5位でした。
しかし、1990年代後半から経済が停滞し始め、GDPの成長が鈍化。
徐々に他の主要国に追い抜かれ、2000年代では主要先進7カ国の中でも下位の状況が続いています。