補助金入門 その3 審査・交付・報告について
「補助金を活用したいけれど、何から始めればいいの?」と悩んでいる方へ向け、補助金の基本を3つのステップで分かりやすく解説しています。
これまでのステップ
そして最終回の補助金入門その3では、
・補助金の審査・交付の流れ
・採択後の手続きや報告義務 を詳しく解説します。
補助金は申請すれば必ずもらえるわけではなく、審査・採択・交付決定を経て、事業終了後に補助金が支払われます。さらに、その後も毎年、事業化の報告が必要です。
補助金の仕組みを正しく理解し、スムーズな活用を目指しましょう!
補助金の審査ってどう行われるの?
補助金の申請書類は、外部の専門家たちが審査します。 彼らは、公募要領に記載された審査項目や加点項目に基づいて、「この事業は補助金を受ける価値があるか」を評価します。 予算の範囲内で高評価の事業が採択されるため、要件を満たしていても全ての申請が通るわけではありません。
審査は主に書面で行われるため、専門用語には注釈をつけるなど、誰が読んでも理解しやすい内容にすることが大切です。 また、売上や収益の目標は、具体的な根拠に基づいた予測値を示すようにしましょう。 必要な書類が揃っていないと、不採択となる場合もあるので注意が必要です。
採択されたらすぐに事業を始められるの?
採択は「補助金を受ける候補に選ばれた」という段階です。 その後、「交付申請書」を提出し、事務局の審査を経て「交付決定」が下りてから、正式に事業を開始できます。 交付決定前に契約や支払いを行った経費は、補助金の対象外となるので注意が必要です。
交付申請が遅れると、事業開始が遅れ、十分な期間を確保できないことがあります。 必要な見積書などの書類を早めに準備し、正確に提出することが大切です。
補助金はいつ受け取れるの?
事業が完了したら、領収書などの証拠書類とともに「実績報告書」を提出します。 事務局が内容を確認し、適切に実施されていれば、補助金の金額が決定され、通知が届きます。 その後、補助金の請求手続きを行い、補助金が支払われます。 このように、補助金は基本的に「後払い」となっており、事業者が一時的に全額を立て替える必要があります。
補助金を受け取った後もやることがあるの?
補助金を受け取った後も、年に1回「事業化状況報告書」を提出し、事業の進捗状況を報告する義務があります。 この報告は、通常5年間続きます。 これらの報告は、補助金の効果を検証し、今後の支援施策に活用されます。
補助金を返さなければならない場合もあるの?
補助金で購入した設備を目的外に使用したり、報告義務を怠ったりすると、補助金の返還を求められることがあります。 また、補助金で取得した設備を売却する際や、事業化の段階で一定の利益が出た場合にも、補助金の一部または全額を返納する必要が生じることがあります。 補助金を利用する際は、交付規定や公募要領をしっかりと読み、不明な点は事前に支援機関や補助金事務局に確認することが大切です。
補助金を活用して経営を見直そう!
補助金の申請を通じて事業計画書を作成することで、経営者の頭の中にあった計画が整理され、やるべきことが明確になります。 また、他者に読まれることを前提に作成するため、支援機関や金融機関、従業員の協力を得やすくなります。 補助金は、経営を変革するきっかけとして大きなメリットがあります。
補助金を上手に活用して、事業の成長や新たな挑戦に役立ててくださいね。